住民説明会で見えてきた福田市長のウソとゴマカシ


11年前、岩国市民は住民投票で「空母艦載機部谷の移駐に反対する」意志を明確に示しました。

その時の「子供たちや孫たちに平和に住み続けられるふるさと岩国を残そう」 「大人の責任を果たそう」という思いは、今も脈々と生きています。

今市長に求められているのは、11年前に示した「艦載機部隊移駐反対」の市民の声をしっかりと受け止め、政府に対して毅然とした姿勢を示すことです。

けれど、福田市長は、政府の言いなりになって地域振興策と引き換えに艦載機部隊の移駐容認に前のめりになっています。

そこで「住民説明会」でみられた市長の問題点を整理してみました。

まず、「普天間飛行場の移転の見通しが立たないうちには、先行移駐は認められない」とする基本スタンスについて。

福田市長は、名護市の辺野古沿岸を視察し、現場の埋め立て工事の現状を国から説明を受けて、「見通しは立っていると言える」との見解を表明しましたが、これほど露骨な国言いなりの姿勢には呆れてしまいます。

国家権力を行使して無理に進めようとしても、沖縄県知事、名護市長が辺野古新基地建設反対の姿勢を明確にし、その一点で保守・野党一緒になって『オール沖縄』の世論が出来上がっている状況下では、本格的な工事着工は不可能であり、普天間飛行場の移設見通しは立っていないとするのが客観的な状況です。

 

次に、政府が示した『騒音予測コンター図』により、「騒音は全体として悪化する状況にない」とする見解です。

現状でも、市街地上空を航空機が飛行し、各地から騒音苦情が市に寄せられています。それなのに、騒音の広がりが「市街地には存在しないで、海側にしか広がらない」といする説明は納得できません。

これまでも、米側の運用によって市街地上空での棒弱無人な飛行訓練は繰り返されてきました。こういう行為に歯止めをかけることが出来なかった岩国市の姿勢を市民は忘れてはいません。

 

さらに、空母艦載機の「恒常的なFCLP(陸上空母着艦訓練)訓練地施設」建設の見通しが立っていない問題です。

岩国市での行わないとは言っていますが、直近でも国が求めてくればEA18Gグラウラー電子戦機6機(人員200名)の一時配備をすぐ容認する態度を市民は見ています。

米軍構成員など基地外での居住拡大、米軍構成員等が引き起こす凶悪犯罪時の対応策など問題は山積み状態です。

たった二日、4会場、各会場2時間の住民説明会をアリバイ的に行った後、6月議会で福田岩国市長は「空母艦載機移駐を容認する」考えを表明するといわれていますが、絶対に認められません。

福田岩国市長は、国言いなりのウソとゴマカシはやめて、「子供たちや孫たちに平和で住み続けられる岩国を残す」ために、市民と一緒に尽力する立場に立つべきです。

 

住民投票を力にする会代表 松田一志

写真は岩国市に一時配備された米海軍艦載機 EA-18G グラウラー 電子戦機 

(写真提供 戸村良人さん)